母の納骨のため、高速バスを利用して会津に帰省した。

東北自動車道周辺の風景は、秋たけなわ、という感じで、紅葉の山々に穏やかな西日が当たり、とてもきれいであった。

郡山から会津に入っていくと、一転、道路周辺には雪が残り、寒々しい風景となった。
さすがに、会津盆地には積雪はなかったが、これからは太平洋側と日本海側の気候の違いが最もよく出る季節である。

高速バスには、初めて乗った。
高速バスは夜間、というイメージしかなく、帰省は車か新幹線以外の方法は、これまで考えもしなかった。
ところが、調べてみると昼間の本数も結構あり、値段が2500円と新幹線の1/4である。多少狭くて時間がかかってもがまんできる範囲である。
3連休ということもあって、座席は、往きも帰りもほぼ満席であった。
1回の運行経費はいくらなのか。
人件費、高速代、ガソリン代、東京の駐車場代、バスの償却費、事務所経費などなど併せて損益分岐点は、5万円前後というところか。(暇にまかせてバスの中で考えた超いい加減な見積もり)
シーズンオフや平日なども含めて、運行1回につき平均1万円の純利益が上げられれば、1日に5往復させて、10万円。そこに365を掛けると、、、、、と獲らぬ狸の皮算用がはじまる。
高速バスは、大手私鉄が昔からやっていたが、このように盛んになったのには、規制緩和のほかに、インターネットが大きな要因のように思える。
時刻表の確認、空席の確認、予約、支払い、全てパソコンでできる。
バスと運転手を調達し、認可をとって、インターネットを使えば、参入障壁は極めて低くく、誰にでもできるように思える。
このビジネスのこれまでの最大のネックは、集客のための広告ではなかったのか。
広告には、莫大な費用がかかり、これが料金に転嫁され、鉄道との競争に勝てなかったのではないか。
特に首都圏一円に広告を打つなんてことは、どれだけの費用があれば、できるのだろうか。
それが、インターネットの時代では、情報を求める人が勝手に調べてくれる。
よし、高速バスはともかく、自分でも何か他人がやっていないことを見つけてやってみようか、と妄想は膨らむ。
特に、帰りのバスは、高速道路が渋滞して時間がかかり、そんなことでも考えないと手持ちぶたさでしょうがない状況でした。